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藍染筒描 長田染工場(出雲市)

 出雲市に唯一残る筒描(つつがき)の藍染です。筒描とは柿渋を塗った筒袋から糊を絞りだしながら図柄を描き(口金から生クリームを絞ってケーキのプレートにメッセージを書くイメージですか、簡単に言うと。)防染で色の濃淡をつける技法です。全国でも継承者は数少ないです。

 藍染筒描の工程は長く、面倒くさく、しかも温度・湿度・天候など自然条件にも左右されます。他の工芸も、酒造などでもそうですが、人間が万全を期してやっても、うまくいかないこともあるから、条件が全て揃い納得いくものができた時に価値が倍増する気がします。

 出雲地方の昔の嫁入り道具の中に藍染の布団、夜具、風呂敷などもありましたが、長田染工場ではこのおめでたく育ちよさげな風呂敷が今でも作れます。家紋と好きな吉祥文様を入れてもらえるので受注生産方式です。当然順番待ちです。大きさは昔の織機が基準なので3巾(105㎝)か4巾(130㎝)ですが、どうせ作るなら大がいいなあ、私なら。伝統柄あり、今風の可愛い絵柄のENGIMONあり。まず自分ちの家紋を調べ、好きな柄を選んで作った気になってみよう。